年間で不合格者が多い資格ランキングTOP15【2025年・2025年度】
2025年・2025年度の公式データをもとに、年間で不合格者が多かった資格・検定をランキング化。受験者数ランキングとの違いや、合格率だけでは見えない「落ちる人の多さ」を読み解きます。
資格試験を受けるとき、やっぱり気になるのは「合格率」です。
10%と聞けば「うわ、きつそう」。
50%なら「半分は受かるのか」。
80%なら「ちゃんと勉強すればいけそう」。
資格を調べるとき、ついそんな見方をしてしまいます。
でも今回、ふと思いました。
「合格率じゃなくて、1年間に何人が落ちているのかで並べたらどうなるんだろう?」
調べてみると、これが思った以上に面白い結果になりました。
2025年・2025年度に実施された主要な資格・検定について、公式に公表されている受験者数と合格者数から、年間延べ不合格者数を集計しています。
1位は、なんと年間ほぼ20万人。
数字を見た瞬間、さすがに「そんなに落ちているのか」と驚きました。
しかも、上位に並ぶのは単純な「超難関資格」ではありません。
受験者がとにかく多い資格。
合格者がかなり絞られる資格。
CBTで何度も挑戦できる資格。
いろいろな要因が重なって、年間の「不合格の多さ」が決まっていました。
今回の集計方法
原則として、各試験の公式公表値から
年間延べ不合格者数 = 実受験者数 − 合格者数
で計算しています。
年に複数回実施される試験は、2025年または2025年度の各回を合算しました。
ただし、いくつか注意点があります。
- CBTやネット試験では、同じ人が年内に複数回受験している場合があります
- そのため、今回の数字は「不合格になった実人数」ではなく、年間に発生した不合格結果の延べ件数に近い数字です
- 日本語能力試験(JLPT)は公式上「合格・不合格」ではなく「認定・未認定」なので、本記事では未認定者数を不合格者数相当として扱っています
- JLPTは国内受験分のみを集計しています
- 日商簿記2級・3級は、合否人数を確認できない団体試験を除き、ネット試験+統一試験で集計しています
注意
本ランキングは、2025年・2025年度の公式公表値をもとに、資格録ラボが確認できた主要資格・検定を対象に集計したものです。日本国内のすべての資格・検定を完全に網羅したものではありません。
年間で不合格者が多い資格ランキングTOP15

1位は宅地建物取引士で、年間延べ不合格者数は199,641人。
ほぼ20万人です。
2位の日商簿記3級も196,879人で、その差はわずか2,762人。
正直、ここまで接戦になるとは思っていませんでした。
さらに、3位には日本語能力試験(JLPT)N3が入り、4位N2、9位N4、13位N1と、JLPTが複数ランクインしています。
一方で、ITパスポートや漢検3級のように、「ものすごく難しい資格」というイメージではない試験もかなり上位です。
この時点で、「不合格者が多い=難しい資格」ではないことが見えてきます。
ここからが、このランキングの面白いところです。
1位 宅地建物取引士:199,641人
宅地建物取引士、いわゆる宅建は、不動産取引の専門知識を問う国家資格です。
不動産業界で広く使われる資格で、毎年20万人を超える大規模試験として知られています。
2025年度は245,462人が受験し、45,821人が合格。
差し引き199,641人が不合格となり、今回のランキングでは1位になりました。
宅建が上位に来る理由はシンプルです。
受験者数が非常に多いうえ、合格者が全体の一部に絞られる。
この2つが重なることで、不合格者数が一気に膨らみます。
「毎年こんなに多くの人が挑戦して、これだけの人が届かないのか」と思うと、宅建の試験規模の大きさを改めて感じます。
2位 日商簿記3級:196,879人
日商簿記3級は、企業の取引を帳簿に記録し、決算書作成につなげる簿記の基礎を問う検定です。
就職・転職、経理実務、上位級へのステップとして非常に受験者が多く、資格録ラボの受験者数ランキングでも上位に入っています。
2025年度のネット試験と統一試験を合算すると、確認できた範囲での不合格者数は196,879人。
宅建との差はわずか2,762人でした。
ただし、日商簿記には団体試験もあります。
受験者数自体は公表されているものの、全国の団体試験について同じ形で合格者数を確認できないため、今回の不合格者数には含めていません。
そのため、団体試験まで含めれば、実際には宅建を上回る可能性があります。
今回の1位・2位は、ほぼ横並びと言っていいくらいの接戦です。
「不合格者数1位は宅建」とだけ書いて終わるより、ここはかなり慎重に見たいところです。
3位 日本語能力試験(JLPT)N3:173,392人
JLPT N3は、日本語を母語としない人を対象に、日本語能力を認定する試験です。
N1からN5までの5段階があり、N3は「日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できる」中間レベルに位置します。
2025年の国内受験分では、年間で252,984人が受験。
認定者との差から計算すると、173,392人が未認定でした。
受験者数自体が非常に多いだけでなく、認定に届かなかった人数も多いため、3位に入っています。
4位 日本語能力試験(JLPT)N2:152,297人
N2は、日常的な日本語に加え、より幅広い場面で使われる日本語を理解できるレベルを認定する試験です。
就職や進学でも一つの目安として使われることがあり、国内でも受験者数の多い区分です。
年間の未認定者数は152,297人。
N3より受験者数は少ないものの、不合格者数ランキングでは4位に入りました。
5位 危険物取扱者 乙種第4類:151,486人
危険物取扱者乙種第4類、いわゆる乙4は、ガソリンや灯油などの引火性液体を取り扱うための国家資格です。
ガソリンスタンド、工場、物流、化学関連など幅広い現場で使われるため、毎年非常に多くの人が受験します。
2025年度は222,545人が受験し、71,059人が合格。
差し引き151,486人が不合格でした。
受験者数の多さと合格者の絞られ方の両方が効いています。
6位 ITパスポート:139,340人
ITパスポートは、ITに関する基礎知識を証明する国家試験です。
IT職だけでなく、社会人や学生にも広く受けられており、CBT方式で年間を通じて受験できます。
2025年度の受験者数は271,352人、合格者数は132,012人。
その差は139,340人でした。
合格率だけを見ると「超難関」というタイプの試験ではありません。
それでも不合格者数が6位なのは、受験者数そのものが非常に多いからです。
7位 漢検3級:138,130人
漢検3級は、中学校卒業程度の漢字能力を測る検定です。
学生を中心に受検者が多く、学校や団体受検でも広く使われています。
2025年度は271,874人が受検し、133,744人が合格。
不合格者数は138,130人でした。
受検者数ではITパスポートをわずかに上回りますが、不合格者数ではITパスポートの方が多くなっています。
このあたりからも、受験者数ランキングと不合格者数ランキングが同じにはならないことが分かります。
8位 日商簿記2級:108,878人
日商簿記2級は、商業簿記に加えて工業簿記も扱う、実務性の高い簿記資格です。
企業の経理・財務を目指す人にも広く認知されています。
2025年度のネット試験+統一試験で確認できた不合格者数は108,878人。
3級と同様、団体試験は今回の不合格者数には含めていません。
9位 日本語能力試験(JLPT)N4:103,742人
JLPT N4は、基本的な日本語を理解できるレベルを測る試験です。
国内での年間未認定者数は103,742人。
N3、N2と合わせ、JLPTはTOP10に3区分が入る結果となりました。
10位 漢検準2級:102,824人
漢検準2級は高校在学程度の漢字能力を測る級です。
2025年度の受検者数は164,547人、合格者数は61,723人。
その差は102,824人で、10位となりました。
11位 基本情報技術者試験:90,816人
基本情報技術者試験は、ITエンジニアとして必要な基礎知識と技能を問う国家試験です。
現在はCBT方式で実施されており、年間を通じて受験しやすくなっています。
2025年度の受験者数は147,186人、合格者数は56,370人。
不合格者数は90,816人でした。
12位 漢検4級:75,482人
漢検4級は、中学校在学程度の漢字能力を測る級です。
受検者の中心は学生層で、学校単位での受検も多い資格です。
年間不合格者数は75,482人となりました。
13位 日本語能力試験(JLPT)N1:73,603人
N1はJLPTの最上位級です。
幅広い場面で使われる日本語を理解できる高度な能力を認定します。
国内での年間未認定者数は73,603人。
最上位級でありながら、受験者数自体も多いためTOP15に入りました。
14位 漢検2級:66,486人
漢検2級は高校卒業・大学・一般程度の漢字能力を測る級です。
常用漢字をすべて読み書きできるレベルが目安となります。
2025年度の不合格者数は66,486人でした。
15位 応用情報技術者試験:63,349人
応用情報技術者試験は、ITエンジニア向けの国家試験で、基本情報技術者試験より一段上の知識・応用力が求められます。
2025年度は春期・秋期を合わせて82,668人が受験し、19,319人が合格。
年間不合格者数は63,349人でした。
16位の第二種電気工事士・学科試験は60,376人だったため、今回のTOP15ではここが境界となりました。
受験者数ランキングと比べると見え方が変わる
今回のランキングで、個人的にいちばん面白かったのがここです。
受験者数ランキングと、不合格者数ランキングは全然同じになりません。
資格録ラボでは以前、2025年・2025年度の「受験者数が多い資格ランキング」も集計しました。
今回の不合格者数ランキングと並べてみると、かなり順位が動きます。
上位を比べると、こうなります。
- 日商簿記3級:受験者数1位 → 不合格者数2位
- 漢検3級:受験者数2位 → 不合格者数7位
- ITパスポート:受験者数3位 → 不合格者数6位
- JLPT N3:受験者数4位 → 不合格者数3位
- 宅建:受験者数5位 → 不合格者数1位
- 危険物乙4:受験者数6位 → 不合格者数5位
- JLPT N2:受験者数7位 → 不合格者数4位
とくに分かりやすいのが宅建です。
受験者数では5位でしたが、不合格者数では1位。
つまり宅建は、単に受験者が多いだけではありません。
大規模試験でありながら、合格まで到達する人が限られるため、不合格者数が大きく膨らむ資格です。
逆に漢検3級は、受験者数では2位でしたが、不合格者数では7位まで下がります。
受検者は非常に多い一方、合格者も多いからです。
不合格者数を見ることで、「どれだけ多くの人が受けているか」だけではなく、そのうちどれだけの人が合格まで届かなかったかまで見えてきます。
※日商簿記は、受験者数ランキングでは団体試験を含んでいますが、今回の不合格者数ランキングでは団体試験の全国合否人数を確認できないため、ネット試験+統一試験のみで集計しています。
合格率が低い資格ランキングとはまったく違う
そして、もう一つかなり大事なのがこれです。
不合格者数が多い資格=合格率が低い資格、ではありません。
ここは直感と少しズレます。
不合格者数は、
受験者数 × 不合格になる割合
によって決まります。
どれだけ合格率が低くても、受験者が数千人しかいなければ、不合格者数は数千人規模にしかなりません。
逆に、合格率がそこまで低くなくても、受験者が20万人、30万人いれば、不合格者数は10万人を超えることがあります。
ITパスポートや漢検3級が分かりやすい例です。
このランキングは「どの資格が難しいか」を示すものではなく、1年間にどれだけ多くの“不合格結果”が生まれているかを見るランキングです。
合格率とは別の指標として見る必要があります。
逆側から見ると、「年間で合格者が多い資格ランキング」では、今回とはまた違った顔ぶれが並びます。
「受験者が多い資格」「合格者が多い資格」「不合格者が多い資格」を3つ並べて見ると、それぞれの資格の規模感がかなり立体的に見えてきます。
「不合格者」は実人数ではない
ここは、数字を見るうえで絶対に外したくない注意点です。
今回使っているのは、厳密には年間延べ不合格者数です。
たとえばCBT方式の試験では、同じ人が年内に複数回受験できます。
1人が同じ試験に3回挑戦し、2回不合格・3回目で合格した場合、このランキング上では「不合格2件」として集計される可能性があります。
特に、
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
- 日商簿記ネット試験
のような、年間を通して受験しやすい試験では、この影響を受けやすくなります。
そのため、「宅建に約20万人の人が落ちた」「ITパスポートに約14万人の別々の人が落ちた」と読むのは正確ではありません。
あくまで、その年に発生した不合格結果の延べ規模として見るのが適切です。
JLPTが4区分入ったのも今回の特徴
今回のTOP15には、
- N3:3位
- N2:4位
- N4:9位
- N1:13位
と、JLPTが4区分入っています。
これも、今回集計していてかなり印象に残ったところです。
JLPTは、日本語を母語としない人の日本語能力を認定する試験で、公式には「合格・不合格」ではなく「認定・未認定」と表現されます。
国内だけでも非常に多くの人が受験しており、日本で実施される資格・検定の中でも大きな規模を持っています。
資格ランキングというと、日本人が就職や仕事のために取る資格ばかりを想像しがちです。
しかし実際には、日本で暮らす外国人、留学生、就労者などが受ける日本語試験も大きな存在です。
資格・検定市場を数字で見ると、日本社会の構成そのものが少し見えてくる。
これも今回のランキングから見える面白い点です。
日本語能力試験と漢検を除くと、ランキングはどう変わる?
ここまで見ていると、もう一つ気になることがあります。
今回のTOP15は、JLPTが4区分、漢検が4区分。つまり15枠のうち8枠を、日本語能力試験と漢検が占めています。
もちろん、これらを含めるのが本来のランキングです。
ただ、「日本で仕事や実務に使う資格試験を中心に見るとどうなるのか?」という見方もしてみたくなりました。
そこで、日本語能力試験と漢検だけを除いて、改めて周辺資格まで公式データを確認し直しました。

上位は宅建、日商簿記3級、危険物乙4、ITパスポート、日商簿記2級。
この5資格は、JLPTと漢検を外しても動きません。
一方で、下位半分はかなり顔ぶれが変わりました。
除くと「仕事に直結する資格」が一気に増える
新たに目立つのが、電気、金融、法律、労務、介護、労働衛生、医薬品といった分野です。
つまりJLPT・漢検を除外すると、ランキングの印象が**「大規模な語学・学習系検定」から「各業界の実務を支える資格」へ一気に寄ります。**
これはかなり面白い変化です。
元のランキングでは、学校教育や日本語学習の規模の大きさが強く表れていました。
一方、除外版では「その資格がないとできる仕事がある」「企業や事業所で有資格者が必要になる」といった、職業資格の存在感が強くなります。
同じ「不合格者数ランキング」でも、何を対象にするかで、日本の資格市場の見え方がかなり変わります。
新たにTOP15へ入る資格
第二種電気工事士 学科試験:60,376人
一般住宅や店舗などの電気工事に必要な国家資格です。2025年度の学科試験は139,087人が受験し、78,711人が合格。不合格者は60,376人でした。
FP技能検定2級 学科試験:50,078人
FP2級は、家計管理、保険、金融資産、税、不動産、相続など、お金に関する幅広い知識を問う国家検定です。
2025年度から2級もCBT化され、日本FP協会と金融財政事情研究会(金財)の2団体で実施されています。
両団体の2025年度学科試験を合算すると、受検者84,561人、合格者34,483人。不合格者は50,078人となりました。
今回の再精査で、ここは前の版から新たに拾えたポイントです。
行政書士:42,871人
官公署へ提出する許認可書類などを扱う法律系国家資格です。2025年度は50,163人が受験し、7,292人が合格しました。
第三種電気主任技術者:42,577人
いわゆる電験三種。事業用電気工作物の保安監督に関わる国家資格です。2025年度は上期・下期を合わせて48,942人が受験し、6,365人が合格しました。
社会保険労務士:41,045人
労働・社会保険に関する専門家資格です。2025年度は43,421人が受験し、合格者は2,376人でした。
介護支援専門員実務研修受講試験:37,640人
いわゆるケアマネ試験です。厚生労働省の最終公表値では、2025年度は50,601人が受験し、12,961人が合格しました。
第一種衛生管理者:35,355人
一定規模以上の事業場で選任が必要となる労働衛生の国家資格です。2025年度は66,401人が受験し、31,046人が合格しました。
登録販売者:34,992人
ドラッグストアなどで一般用医薬品の販売に関わる資格です。2025年度は全国で延べ58,996人が受験し、24,004人が合格しました。
下位の境界もかなり詰まっている
今回、除外版の下位はもう一度広めに確認しました。
15位の登録販売者が34,992人。
そのすぐ下には、FP技能検定3級の学科試験が31,709人で続きます。
FP3級学科は、日本FP協会と金財の2025年度分を合算した数字です。
ここで少し面白いのが、FP3級はFP2級より受検者数が多いのに、不合格者数はかなり少ないことです。
2025年度の学科試験では、FP2級が受検者84,561人・不合格者50,078人だったのに対し、FP3級は受検者126,885人・不合格者31,709人でした。
受検者数だけを見ると3級のほうが大きいのに、不合格者数では2級が上回ります。
これは、FP3級では合格者の割合がかなり高く、受検者数の多さがそのまま不合格者数にはつながっていないためです。
「受検者が多い資格=不合格者も多い」とは限らない。
今回のランキング全体を象徴するような例だと思います。
つまり、除外版TOP15のボーダーはおよそ3万5,000人。
ここまで下がってくると、年間数万人規模の受験者を持つ資格が次々と候補に入ってきます。
なお、保育士試験も年間の申請者数と合格者数は大きいのですが、公式資料は「受験者数」ではなく「申請者数」を公表しているため、今回の「実受験者数-合格者数」というルールではランキングに入れていません。
このあたりは、無理に数字をそろえるより、比較条件を守った方がいいと判断しました。
除外版から見えるのは「資格の社会インフラ感」
このランキングで個人的に面白いのは、下位まで見たときです。
第二種電気工事士、電験三種、社労士、ケアマネ、衛生管理者、登録販売者。
並べてみると、派手な資格ばかりではありません。
でも、電気設備、企業の労務、介護、職場の安全衛生、医薬品販売と、社会の現場を日常的に回すために必要な資格がかなり多いです。
元のランキングでは「これだけ多くの人が日本語や漢字を学んでいる」という規模感が見えました。
除外版では逆に、「毎年これだけ多くの人が、仕事に必要な資格へ挑戦している」という姿が見えてきます。
どちらが正しいという話ではなく、同じデータでも切り口を少し変えるだけで、資格市場の別の面が出てくるのが今回の面白いところです。
不合格者が多い資格は「再挑戦市場」も大きい?
ここまで数字を見ていると、もう一つ気になってくることがあります。
年間で不合格結果が10万件以上発生する資格では、それだけ多くの受験者が「次は受かりたい」と考える可能性があります。
すると、
- 参考書
- 問題集
- オンライン講座
- 資格予備校
- 模擬試験
- 学習アプリ
など、再受験・再学習の需要も大きくなります。
もちろん、不合格者全員が再受験するわけではありません。
CBT試験では同じ人が複数回カウントされる問題もあります。
そのため「不合格者数=再受験市場の人数」と考えることはできません。
それでも、年間にどれだけ多くの不合格結果が発生しているかは、資格を取り巻く学習市場の大きさを考える一つの材料にはなりそうです。
宅建や簿記、ITパスポート、基本情報などに教材や講座が多いのも、こうした巨大な受験・再挑戦層と無関係ではないでしょう。
あわせて見ると面白い資格データ
今回の記事は「不合格者数」という切り口ですが、同じ資格でも見る数字を変えると印象がかなり変わります。
-
受験者数が多い資格ランキング
→ そもそも、どの資格に人が集まっているのかを見るランキングです。 -
合格者数が多い資格ランキング
→ 「毎年どれだけ多くの合格者を出しているか」という逆側から資格規模を見られます。 -
受験者が増えた資格・減った資格ランキング
→ 今の人数だけではなく、前年から人気や受験動向がどう変わったかを見ています。
同じ資格でも、受験者数・合格者数・不合格者数・増減率で見える景色はかなり違います。
資格録ラボでは、こうした数字を横につなげて見ることで、単なる「人気資格ランキング」では分からない資格市場の動きを追っていきます。
まとめ
今回、2025年・2025年度の資格・検定を年間延べ不合格者数で並べると、1位は宅地建物取引士の199,641人でした。
2位の日商簿記3級も196,879人と非常に僅差です。
ただし、日商簿記3級は団体試験を含められていないため、実際の年間不合格者数では宅建を上回っている可能性があります。
そして今回のランキングで分かったのは、不合格者が多い資格と、単純に難しい資格は別物だということです。
不合格者数を押し上げるのは、
- 受験者数の多さ
- 合格・認定に届かない割合
- 年間の受験回数
などです。
受験者数ランキングでは5位だった宅建が不合格者数では1位になり、受験者数2位の漢検3級は不合格者数では7位まで下がりました。
同じ資格データでも、見る指標を変えるだけで順位はかなり変わります。
今回、最初は単純に「落ちた人数を並べてみよう」くらいの感覚でした。
でも実際に数字を並べてみると、受験者数の大きさ、合格率、試験方式、再受験のしやすさまで全部つながってきました。
同じ資格試験でも、見る数字を変えるとまったく違う顔が見える。
これが今回いちばん面白かったところです。
合格率だけでは見えない資格試験の姿を、「不合格者数」という少し変わった数字から見ることができました。
主な出典
- 一般財団法人不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果」
- 日本商工会議所「簿記 受験者データ」
- 日本国際教育支援協会・国際交流基金「日本語能力試験 統計データ」
- 一般財団法人消防試験研究センター「試験実施状況」
- 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「情報処理技術者試験 統計情報」
- 公益財団法人日本漢字能力検定協会「年度・回別データ」
- 一般財団法人電気技術者試験センター「第二種電気工事士試験の試験結果と推移」「第三種電気主任技術者試験の試験結果と推移」
- 日本FP協会・金融財政事情研究会「FP技能検定 試験結果データ」
- 一般財団法人行政書士試験研究センター「令和7年度試験結果」
- 厚生労働省「第57回社会保険労務士試験の合格者発表」
- 厚生労働省「第28回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況」
- 公益財団法人安全衛生技術試験協会「令和7年度実施試験統計」
- 厚生労働省「令和7年度登録販売者試験実施状況」
年間で不合格者が多い資格ランキング一覧
SEO・検索参照用に、ランキングを最後に一覧でまとめます。
| 順位 | 資格・試験 | 年間延べ不合格者数 |
|---|---|---|
| 1 | 宅地建物取引士 | 199,641人 |
| 2 | 日商簿記3級※ | 196,879人 |
| 3 | 日本語能力試験(JLPT)N3 | 173,392人 |
| 4 | 日本語能力試験(JLPT)N2 | 152,297人 |
| 5 | 危険物取扱者 乙種第4類 | 151,486人 |
| 6 | ITパスポート | 139,340人 |
| 7 | 漢検3級 | 138,130人 |
| 8 | 日商簿記2級※ | 108,878人 |
| 9 | 日本語能力試験(JLPT)N4 | 103,742人 |
| 10 | 漢検準2級 | 102,824人 |
| 11 | 基本情報技術者試験 | 90,816人 |
| 12 | 漢検4級 | 75,482人 |
| 13 | 日本語能力試験(JLPT)N1 | 73,603人 |
| 14 | 漢検2級 | 66,486人 |
| 15 | 応用情報技術者試験 | 63,349人 |
※日商簿記2級・3級は、全国の団体試験について合否人数を同じ条件で確認できないため、ネット試験+統一試験のみで集計。