欠席も含めると合格率は何%?申込者ベースの資格合格率ランキングTOP15【2025年・2025年度】

司法試験予備試験や社労士、気象予報士、公認会計士など、申込みから最終合格まで進んだ割合を比較。欠席者の多さや意外な上位資格も、2025年・2025年度の公式データから見ていきます。

試験に申し込んだときは、受かるつもりだった。なのに、気づけば勉強が間に合わず、試験当日を迎えてしまった……。資格試験を受けたことがある人なら、少し身に覚えがあるかもしれません。

実際、資格試験の統計には、申し込んだ人数と試験当日に受けた人数に大きな差があるものがあります。受験した人だけではなく、申し込んだ人全体のうち、最終的に何%が合格したのか。今回は、そこから資格試験を眺めてみました。

申込みから合格まで。数字を並べてみる

2025年または2025年度の公式データを使い、最終合格者数 ÷ 申込・出願・応募数で計算した合格率が低い順に並べました。申込数1,000件以上で、両方の人数を確認できた試験が対象です。年間複数回の試験は対象期間の回を合算しています。順位は確認できた比較対象内のものです。

では、結果を見てみます。

2025年・2025年度の申込者ベース合格率ランキングTOP15。濃緑は申込者ベース、淡緑は受験者ベース。公認会計士の◇は別定義の参考値。

司法試験予備試験は2.87%。100人申し込んで約3人

1位は司法試験予備試験の2.87%でした。出願15,764人に対して、最終合格者は452人です。

数字にすると100人中約3人。実際に短答式を受験した人だけで計算しても3.64%ですから、受験そのものが難しい試験であることが伝わります。

2位は司法書士の4.32%、3位は社会保険労務士の4.43%、4位は気象予報士の4.62%。国家資格の難関試験が続きます。続く弁理士は5.86%、公認会計士は7.42%でした。

ただ、順位を追っていて気になったのは、合格者の少なさだけではありません。その手前に、試験当日までたどり着かなかった人がかなりいるのです。

社労士は1万人以上が受験に至らなかった

社会保険労務士試験の申込者は53,618人。実際に受けたのは43,421人で、差は10,197人でした。

1万人。数字を二度見したくなる規模です。

もちろん、欠席した理由は一人ひとり違うでしょう。仕事が忙しくなった人もいれば、勉強が思うように進まず、今年は見送ると決めた人もいたかもしれません。受験当日に行かなかったからといって、挑戦そのものをやめたとも限りません。

資格試験は申込みの瞬間だけ頑張ればいいわけではなく、そこから何か月も生活の中で勉強を続けることになります。約5人に1人が受験に至らなかったという数字には、その難しさもにじんでいるように感じます。

以前の年間で不合格者が多い資格ランキングでは試験を受けた後の結果を比べましたが、今回はその前の段階に目を向けています。

プロジェクトマネージャ試験では応募者の約37%が受験せず

さらに大きな差があったのが、10位のプロジェクトマネージャ試験です。

応募者13,540人、受験者8,511人。その差は5,029人で、応募者の約37%に当たります。試験を受けた人の合格率は14.32%ですが、応募者全体から見ると9.00%でした。

同じIPAの高度試験でも、14位のITサービスマネージャ試験は応募2,898人・受験2,002人、15位のシステムアーキテクト試験は応募6,021人・受験3,963人。いずれも応募者の3割以上が試験当日に受験していません。

ここまで似た傾向が並ぶと、気になります。仕事をしながら学ぶ人にとって、試験日に向けて準備を整えるのは相当大変なのかもしれません。繁忙期や急な予定変更もありそうです。ただ、統計から個々の欠席理由までは分からないので、これは一つの可能性として見ておきたいところです。

公認会計士は出願者22,056人。欠席者も含んで7.42%

6位の公認会計士試験は、出願者22,056人に対して最終合格者1,636人。申込者ベースの合格率は7.42%でした。

この試験の公式発表にも「7.4%」という数字が載っています。つまり、今回の計算とほぼ同じです。一方、社労士などの公式合格率は受験者を分母にしているため、数字の見せ方が異なります。

公認会計士の資料をもう少し見ると、短答式の答案提出者は13,805人、短答式免除者は2,256人、全科目欠席者は5,995人。これらを合計すると出願者22,056人になります。

約6,000人が全科目を欠席していたというのは、なかなか大きな数字です。短答式に合格して免除を得た人もいるため、単純に「出願者から欠席者を引いた人数」を試験全体の実受験者数とは呼べませんが、出願から最終合格までの道のりが一様ではないことが見えてきます。

グラフの◇で示した10.19%は、答案提出者と短答式免除者を合わせた16,061人を分母にした参考値です。順位には使っていません。

数学検定1級が7位に入っているのも意外

専門職の国家試験が並ぶ中、7位には数学検定1級(8.27%)が入りました。

申込2,213件に対して、合格は183件。数学が得意な人が挑むイメージのある検定でも、これだけ合格者は限られています。

しかも8位は土地家屋調査士の8.40%、9位は技術士第二次試験の8.96%。同じ一桁台でも、求められる知識や受験者の背景はかなり違います。資格を分野横断で並べると、普段は別々に語られる試験が隣に来るのが面白いところです。

15位のシステムアーキテクトは10.23%。次点のエンベデッドシステムスペシャリストは10.44%、手話通訳士は10.48%でした。最後の数枠は僅差です。

申し込んだ人の数まで見ると、少し景色が変わる

今回、特に印象に残ったのは、社労士で1万人以上、プロジェクトマネージャ試験で5,000人以上が申し込みながら受験に至っていなかったことです。

受験率の高さだけで意欲の強さを測ることはできません。それでも、合格者の人数だけでは見えなかった、試験当日までの長い道のりを想像させる数字でした。

気になる資格があれば、主要資格・検定の受験者数ランキングや合格者数が多い資格・検定ランキングとも見比べてみてください。受験者の規模が変わるだけでも、見える風景はまた違ってきます。

ランキングの数値一覧

対象は2025年または2025年度の各団体公表値です。率は公表人数を基に資格録ラボが算出し、小数第3位を四捨五入しています。なお「受験者ベース」は公式公表率そのものではなく、比較用の独自計算値です。

順位 試験・資格 申込・出願・応募数 実受験数 合格数 受験者ベース 申込者ベース
1 司法試験予備試験 15,764 12,432 452 3.64% 2.87%
2 司法書士 17,365 14,418 751 5.21% 4.32%
3 社会保険労務士試験 53,618 43,421 2,376 5.47% 4.43%
4 気象予報士試験 9,053 7,980 418 5.24% 4.62%
5 弁理士試験 3,501 3,183 205 6.44% 5.86%
6 公認会計士試験 22,056 —※ 1,636 — 7.42%
7 数学検定 1級 2,213 1,953 183 9.37% 8.27%
8 土地家屋調査士試験 5,821 4,824 489 10.14% 8.40%
9 技術士 第二次試験 30,700 24,135 2,752 11.40% 8.96%
10 プロジェクトマネージャ試験 13,540 8,511 1,219 14.32% 9.00%
11 マンション管理士試験 13,098 10,984 1,210 11.02% 9.24%
12 電気主任技術者 第三種 66,551 48,942 6,365 13.01% 9.56%
13 コンクリート主任技士 3,599 2,766 366 13.23% 10.17%
14 ITサービスマネージャ試験 2,898 2,002 295 14.74% 10.18%
15 システムアーキテクト試験 6,021 3,963 616 15.54% 10.23%

※公認会計士の「実受験数」は、段階制と免除制度のため一つの人数に統一していません。グラフの◇は「短答式答案提出者13,805人+短答式免除者2,256人=16,061人」を分母とした参考値10.19%で、公式の実受験者ベース合格率ではありません。司法試験予備試験の実受験者数は短答式段階の人数で、合格者数は口述式までの最終合格者です。気象予報士・電験三種など年間複数回実施の試験には延べ件数を含みます。

主な出典